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経営・営業に万能な「コミュニケーションの3原則」(大関 暁夫)
- 2020/10/19
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アクセス埼玉8月号(埼玉中小企業産業公社発刊)掲載記事にて掲載(執筆:大関暁夫)
「社内のまとまりがない」「営業が育たない」と悩むの経営者の方々が増えていますが、どのように対処すればいいのでしょうか。組織の内外を問わず、コミュニケーションでは「コミュニケーションの3原則」というセオリーがありますので、「コミュニケーションの3原則」をもとにした解決の秘策をお伝えします。
組織運営も営業もコミュニケーションが鍵
今回は「社内のまとまりがない」「営業が育たない」などとお悩み経営者の方々に、解決の秘策を伝授します。一見関係のなさそうなこの二つのお悩みですが、実は原因が共通しています。コミュニケーション不全です。
社内のまとまりのなさは組織内部でのコミュニケーションにおいて、営業が育たないケースは対外的なコミュニケーションにおいて、その基本ができていないのです。
組織の内外を問わずコミュニケーションには、「コミュニケーションの3原則」というセオリーがあって、それができていないと必ずといっていいほど不具合が生じるのです。
「コミュニケーションの3原則」その1は、「コミュニケーションは量が質をつくる」。平たく言うと、まずはコミュニケーションの絶対量を確保することで、質すなわち人間関係や信頼関係は構築される、ということです。
その2は、「コミュニケーションはSkillよりWill」。Skillとはテクニック、Willとは意思・気持ちです。つまり、下手に策を弄するよりも相手に熱意を持って接することが大切、という意味です。
そしてその3は、「コミュニケーションは話すより聞く」。円滑なコミュニケーションのポイントは、いかに上手に話すかではなくいかに上手に聞くか、すなわち聞き上手こそがコミュニケーション上手、ということなのです。
組織内では熱意と「聞くコミュニケーション」
次に組織内コミュニケーションのポイントを、「コミュニケーションの3原則」に沿って具体的に説明します。覇気のない会社・部門、イエスマンの集まり、係間の不協和音等々は、すべてコミュニケーションが悪いのです。
まず基本は3原則その1。コミュニケーションの絶対量不足、この是正が必要です。実際にあったケースでは、30人規模の会社で社長が社長室にこもりきりで日常的な会話がない。これでは、社員たちから社長が何を考えてどうしたいのかが見えません。少なくとも50人までの組織では、社長が常にコミュニケーションの中心にいて積極的に会話のキャッチボールをすることが重要です。
その2にある熱意不足も組織をダメにします。コミュニティの中心にいる社長や管理者は、自分の利益のためばかりでなく、皆のため社員のためという熱意を持って日常のコミュニケーションを取ることが必要です。
さらにその3は、上に立つ人が一番忘れがちなポイントです。特にミスの発生時等に、一方的な叱責はほとんど意味がありません。「どうしてこうなったと思う?」「再発防止にはどうしたらいい?」と、質問形式で反省を促すことが有効なのです。普段から、上司が「話すより聞く」を心がけることが、一人ひとりの活性化につながります。
営業ではコミュニケーションを通して「お役に立ちたい」というヒアリング姿勢が重要
最後に、営業を対外コミュニケーションとして捉えた3原則の考え方です。
その1コミュニケーションの量については、面談量の確保が重要ですが、コロナのご時世下では面談の減少分をメールやオンラインコミュニケーションで補う必要があります。相手にとって身近であるか否かは、営業と顧客の信頼関係構築の重要ポイントです。
その2熱意の問題は、「売りたい」「買って欲しい」ではなく、「お役に立ちたい」という熱意を持って相手とコミュニケーションを取ることが重要です。
そしてその3。営業ではここが最大のポイントですが、セールトークでまくし立てるのは「押し売り営業」です。営業コミュニケーションの基本は「聞くコミュニケーション」であること。いろいろな質問をすることで真のニーズが把握でき、ニーズを捉えた提案をすることで成約確率が高まるのです。
コラム執筆者
企業経営と営業マネジメントなら
企業経営と営業チームのマネジメント なら 大関 暁夫(オオゼキ アケオ) 株式会社スタジオ02 代表取締役社長 企業アナリスト 詳しくは「企業経営と営業マネジメントの専門家」をご覧ください。 |